当診療所の特徴

ご挨拶

私は在宅訪問診療の世界に飛び込むまで、急性期医療の最前線にいました。

これから述べることは、決して急性期医療を否定するものではありません。
私が在宅医療の世界に身を置いて感じたことを誤解を恐れずに率直に述べていきます。

戦後からのめざましい医療の進歩の結果、『救命』という言葉が独り歩きし、『治療を受けないこと・しないこと・させないこと』は罪悪感を抱かせるようになりました。『“救命せず”は罪』と感じさせる医療の倫理が大多数を占めるようになりました。そのような論理に押されて、患者さん本人やご家族がそれほど強く望んでいない治療を受け入れたり、継続したりしている方が一定数いらっしゃることに気付きました。

そのような倫理が先行する医療システムでは、所謂「積極的な治療を選択しない」という意思を持ちながら、「緩和ケア的アプローチを“積極的に”選択する」ことを望んでも、その考えをサポートするに至らない結論に到達してしまいます。「所謂“積極的な治療”を選択しない」という意思、「緩和ケア的アプローチを“積極的に”選択する」という意思をお持ちの方々に少しでもお役に立てればと考え、当診療所を設立することと致しました。

『生命』という言葉は、『生きること』と『命あること』両方があって意味を成すと考えています。
生き方は人それぞれです。『自分の生き方』を『命あるときに』といった想いを尊重し、苦痛を出来る限り取り除く緩和ケアを積極的にサポートしていきたいと考えております。

繰り返しますが、私は決して「急性期医療」を否定する立場ではありません。手術麻酔の経験を活かして、全科横断的な知識で患者さんの意思決定や健康管理に携わっていきます。急性期の対応を大切にしながら、如何に患者さんの心や体に負担にならない選択肢を提供出来るか。患者さんご本人やご家族様、関係するケアマネージャーさんや訪問看護師さん、薬剤師さんや介護職の方々など、多職種一丸となってのオーダーメイド医療を目指していきます。

令和2年8月
細谷 真人

訪問診療と外来診療

当院は、在宅療養支援に注力する診療所です。そのため、外来診療時間中にも往診に出掛けることがあります。診療所での外来診療をご希望の方は、お手数ですが電話予約の上ご来院下さいますようお願い致します。

緩和ケア とは

緩和医療/緩和ケアとは、痛みやその他の苦痛な症状からの解放を主目的とすることです。患者さんが人生を出来る限り積極的に生きていけるよう支え、QOL(人生の質、生活の質)を高めて、病気の過程に良い影響を与えられることを目指しています。
安楽死とは異なり、死を早めたり、引き延ばしたりもしません。病気の早い段階にも適用出来ます。延命を目指す治療(例えば化学療法、放射線療法など)を行っている段階でも、それに加えて行っても差し支えありません。

院長略歴

細谷 真人 (ホソヤ マサト)

筑波大学医学専門学群(現 筑波大学医学群医学類)卒
麻酔科標榜医
日本麻酔科学会専門医

筑波大学附属病院麻酔科
水戸済生会総合病院麻酔科
筑波メディカルセンター病院麻酔科
株式会社日立製作所 日立総合病院麻酔科 勤務を経て、

平成29年4月~ 水戸あおぞらクリニック
平成30年10月~ 医療法人弘寿会 石島整形外科医院 にて在宅訪問診療に取り組む

令和2年10月~ 在宅緩和ケア もみのき診療所 院長

所属学会
  • 日本麻酔科学会(学会専門医)
  • 日本ペインクリニック学会 会員
  • 日本心臓血管麻酔学会 会員
  • 日本呼吸療法医学会 会員
  • 日本東洋医学会 会員
  • 日本在宅医療連合学会 会員
  • 日本褥瘡学会 会員